2021/11/05 13:26

2021年秋の新製品としてスルーネックテナーが登場いたしました!

心待ちにしてるお客様もいらっしゃったので、早く販売したい気持ちもあったのですが、自信をもってお勧めできる製品にするために時間をかけさせていただきました。

その結果、とっても良いウクレレができあがりましたよ!

今回テナーウクレレを製作するにあたってこだわったのが「低音の鳴り」でした。

元々エゾマツは高音が得意な材です。従来のコンサートサイズのモデルも高音の煌びやかさが人気ですよね。
しかしテナーウクレレの場合、高音のキラキラ・コロコロした音よりも重厚感のある安定した音の方が求められる方が多いです。
ソプラノ/コンサートウクレレとは違うものを作りたいという思いもあったため、「低音もしっかりと響くウクレレ」を作ることにこだわりました。

しかし、先にも言ったようにエゾマツは高音が得意です。コンサートサイズのウクレレの形をそのままテナーサイズにするだけでは高音ばかりが目立つウクレレになってしまいます。
そのため、重要なのがボディ・ネックに使用しているトドマツ材のバランスでした。
ボディの厚み・幅・ネックの形状など様々な部分をミリ単位で設計して試作を何度も何度も繰り返し、エゾマツの良さを残しながらも低音までよく響く現在の"Through neck Tenor"ができあがったのです。

※ここから先は筆者のかなり個人的な感想です。

実は、このブログを書いている私自身はテナーウクレレを欲しいとは思っていません。
大きいし、ウクレレのかわいさが無くなってしまっている気がして……💦

でも、"Through neck Tenor"は良い意味でテナーウクレレらしくて、私も欲しいと思う一本です。

まず、従来のクワイアンウクレレとはかなり違います!
ソプラノ/コンサートサイズの煌びやかな音色ももちろん癒される音色なのですが、"Through neck Tenor"はまるで子守唄みたいです♪
音量は大きいので、静かな音色というよりも安心感のある音色です。

かわいいではなく、ダンディなウクレレの印象でした。
これを弾きこなせたらものすごくかっこいいだろうなぁ♬

弾き心地も良いですよ!
私の手は小さめ(コンサートが時々大きいなと感じるくらい)ですが、コード弾きは問題なくできました。フレットはコンサートと比べて大きいと思いましたが、ネックの太さはあまり気にならなかったです。
弦も弊社のウクレレ用のフロロカーボン弦なので、押さえやすいです!

ボディはやはり大きいので抱えて弾くのは大変ですが、ストラップを付ければオッケーです。ただ、サウンドホールに引っかけるタイプのストラップでは不安定になりやすかと思うので、ストラップピンを付けることを推奨いたします。

以上、簡単な"Through neck Tenor"の制作秘話とレビューでした!
ぜひ参考にしてみてください♪